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白石容疑者が利用した自殺願望

我々葬儀社は、いってしまえば人の死が飯の種です。

 

「死」は生の直線上にあると考えているので、私は尊い死に関わることができるこの仕事に誇りを持っています。「飯の種」としてのこの商売は、永らく遺族を騙して不当な儲けを産む仕組みが当たり前のようにありました。私もかつて騙された遺族です。これから私は、その仕組みを一旦壊すつもりです。この業界と、死に対する日本人の意識を変えたいと思っています。その中で、あらゆる誹謗中傷を、今後も受け続ける覚悟はできています。ですので、どのような言葉で侮蔑されようともびくともしません。私は偽善を嫌悪するあまり、自らを語る時はどうしても偽悪的な表現に寄ってしまうのですが、「死」を特別視せず、正当な「金」に落とし込むことが、私の目的であるともいえます。

 

座間連続殺人事件の白石容疑者は、金の為に人を殺したという旨の発言をしています。「殺人」と「金」は等価交換できるものでしょうか?ある種の「嗜好」がないと、いくら金の為とはいえ、平時の殺人はあまりにもリスクが大きすぎる。突発的な犯行でもない限り、常人ならブレーキがかかるでしょう。

 

今回の事件は、完全に計画的なものなので、白石容疑者は殺人嗜好を持ったサイコパスだと思われます。この事件の一報を聞いた時、その猟奇性には衝撃を受けましたが、「さもありなん」という感想を持ちました。なぜなら、現代は「自殺願望」が蔓延する世の中だからです。

 

白石容疑者は、被害者の自殺願望を巧みに吸い上げて2か月という短期間で9件もの殺人を重ねました。これは、彼が天才的に人心掌握に長けていたわけではなく、ネットを使えば自殺願望者と簡単にコンタクトができるからです。SNSでのコミュニケーションに慣れている人ならば、やろうと思えば彼のように自殺願望者に近づくことができます。そして、いわゆる「メンヘラ」に属する依存性の高い自殺願望者の心を開くのは、常人とのコミュニケーションに比べてはるかに簡単です。つまり、今回の事件は、現代において想定しうる事件なのです。

 

メディアは、おしなべて「自殺者」を英雄視し、自殺遺族の訴えのみに耳を傾け、加害者のみを攻撃し、「自殺者」の悪性を報道しません。なぜ自ら死ぬことを肯定するのか。それは、日本人が、自殺を悲劇的にとらえているからです。私は、どんな理由であれ、自殺・自死は人間の最も許されがたい行動だと考えます。死は生と同等に尊く、天命と運命だけが死を与えてくれると信じているからです。自殺は生と死への冒涜です。そこまで断言するのは、それ位に蔑まないと自殺は減らないとも考えるからです。

 

今回の被害者達は、自殺願望をネットで公言していました。昨年亡くなった高橋まつりさんも、同じようにツイッターで自殺願望を発信していました。匿名のこういったつぶやきは、ネットの世界にあふれています。声なきSOSだったとしたら、皮肉にも死を自ら招く結果となってしまいました。声は、発すれば言霊となり、形になります。インターネット上では、いとも簡単に世界に向けて発言することができます。

 

猟奇的なサイコパスはいつの時代も必ず存在するので、決して軽々しく自殺願望をネットでつぶやいてはいけません。思ったとしても、自らにとどめておくべきです。私も含めて、生きていれば、誰しも死にたいと思う時があります。自殺願望の全くない人間は、むしろ少数派でしょう。メディアは、自殺者に関しては、悲劇性を煽り立てる報道を自粛するべきです。そして自殺加害者を罰すべきは世論ではなく、法のみです。